組み込み系ソフトウェアの作業の進め方に変化の兆し

今日日ではテレビや電子レンジ、あるいは携帯電話やエアコン等にもコンピューターが搭載されており、一般のパソコンの様なキーボードやマウス等が付属していなくても、それらの機器類にはソフトウェアが組み込まれています。これらをITの業界等では組み込み機器と呼び、様々な用途で使われているのです。さて、パソコンの上で動作する様なワープロソフトやプレゼンテーションソフト等は、スペックは異なる事があったとしても基本的には、パソコンを使用して開発されるのが一般的です。しかし自動車や携帯電話、あるいはテレビゲーム等に搭載する組み込みソフトウェアの場合には、専用の開発環境を用意して開発を効率的に進めます。

この様な開発方法をクロス開発と呼び、パソコン等に搭載されない特殊用途向けのCPUをエミュレートするという形で実装します。そして、あたかも特殊用途向けCPUを積んだコンピュータの様にコーディングは勿論の事、デバッギングさえも出来る様になっているので、現実的な組み込み系のソフトウェア開発が出来る様になった訳です。そして、組み込み系ソフトウェアの開発の進め方にも、変化が起きています。それは要件定義に始まりプログラム設計等が完了後に、コーディングを始めてデバッグ等を行うという、ウォーターフォールという方法からの脱却です。

これは何も、組み込み系の世界だけの問題ではありません。この問題を解決したのがスパイラル方式という開発方法で、全てが完成してからテストをするのでは無く、一部分が出来たらテストをして期待通りの動作をするか検証するというスタイルで作業を進める方法です。この方法を使えば早期に問題を発見しやすく、対応が可能となるでしょう。

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